味の新宮 小鶴店

本日は仙台市宮城野区小鶴、通称利府街道沿いにある味の新宮 小鶴店さんを訪問です。

木町通のお店のオープンは1968年。その息子さんがこちらにオープンされたのは、2000年前後の老舗店。

ラーメン店で自家製麺は珍しくありませんが、こちらはさらにその上を行く手打ち麺が売りで、歩道側から厨房がみえ、開店前も麺打ちされている様子を見ることができます。

駐車場が店舗前3台しかないのがネックです。仙台中心部方面からだと右折が必要で、少し先に信号があるため対向車線がとぎれ右折できなくはないのですが、交通量が多い中、右折待機中に車線を塞ぎ危険です。利府側からの左折進入が無難です。さらに駐車場は、前後は多少スペースありますが横は狭く大型車だと難儀しそうです。近隣にはコインパーキングもなく、東仙台駅から徒歩20分ほどゆえ、徒歩も選択肢に入ります。

本日は3連休中日も、激しい降雨もあって開店直前に車で到着される方が多く、開店前待ち3組、後客1名の状況でした。

店内は左側に4人がけテーブル3卓と、右側にカウンター6席のレイアウト。入店すると店員さんが案内してくれます。

券売機や手元のメニューはなく、厨房側の壁面をみて注文するスタイルです。本日は、定番のパーコーメン900円をいただきます。

本場中国風と謳われ、数十年前からあることもあり、スープは昔ながらの町中華にあるお値段の安いあっさり醤油といった感じで特に特徴はなしも、パーコーは揚げられてしっかり味がついており、両者合わさると油感もありいいバランスになります。さらに、このスープ卓上の胡椒を入れると別物に豹変します。キレと引き締まった感じでとてもバランスが良くなりました。これは絶対におすすめです。

でも、何よりも、こちらの主役は手打ち麺です。提供直前に凄まじい気合と音で打っていただけるというここでしか経験できない唯一無為の魅力があります。ラーメン店で視覚、嗅覚、味覚に加えて聴覚でも楽しませていただけるのはここのみでしょう。あっさりめのスープも、太さにばらつきがあるなめらかでちょうどいい歯ごたえのあるこの麺を引き立てるためだけにあることがわかります。

しかし、こんな肉体的に過酷な作業を営業時間中続けるのは至難の業ではないかと。本当に頭が下がります。


<麺打ちの音です。音量にはご注意ください>

提供まで時間がかかりますが、知らなければ、誰かが暴れていると通報されるレベルの爆音の麺打ちの中、打ち立て、茹で立てが到着するのを待つのも一興。食べ終わってしばらくすると何故かまた食べたくなる不思議な魅力満載の老舗店。県内に住んでいて未訪であればもったいないですよ。本日は久しぶりでしたがごちそうさまでした!!!